美白効果が高い成分「ハイドロキノン」について、お客様からこんな質問をいただきました。

• ハイドロキノンには、「ピュアハイドロキノン」と「安定型ハイドロキノン」があるようですが、何が違うのですか？
• 化粧品に配合されているハイドロキノンと、医療機関で院内調合されたハイドロキノンクリームは、何が違うのですか？
• 濃度が同じ４％であれば、美白効果も同じですか？

こうした疑問を解消していきます。

ハイドロキノンとは

ハイドロキノンは、メラノサイトの働きを活性化するチロシナーゼという酵素を抑制し、シミの原因となるメラニン色素の合成を抑制します。
その美白効果はコウジ酸やアルブチンの数10倍～100倍といわれています。
多くの美白成分がシミの予防に特化した効果を持つのに対し、ハイドロキノンはメラニン色素を還元（薄く）することができるため、既にできてしまったシミを薄くする効果もあります。
日本では2001年の薬事法改正後、化粧品にもハイドロキノンの配合が認められました。

ハイドロキノンは、熱や光に弱く安定性に欠けることから、酸化すると黄色く変色して効果が落ちてしまったり、肌へ刺激になっていまうことがあります。
そこで、化粧品にハイドロキノンを配合する際には、安定させるため他の成分を混ぜて「安定型ハイドロキノン」としています。
医療機関では、ハイドロキノンを原料から仕入れ調合したものを処方されることもあります。その場合、防腐剤や安定剤などが配合されていないため、冷蔵庫での保管が必要で使用期限も短めです。

実際に、美容クリニックで処方されたハイドロキノンを使用した時の記事です　→ 私のシミ治療記：ﾄﾚﾁ・ﾊｲﾄﾞﾛｷﾉﾝ療法

“ハイドロキノン４％” という表記で濃度を比較した場合

・ピュアハイドロキノン
全成分中の４％を「純粋なハイドロキノン」が占めています。

・安定型ハイドロキノン
全成分中の４％を「安定型ハイドロキノン」が占めています。
安定化させる為の物質がどれくらいの割合で配合されているかによって、純粋なハイドロキノンの濃度が変わります。
例えば、ハイドロキノン：安定化物質＝１：１の割合で安定型ハイドロキノンが作られた場合、純粋なハイドロキノン濃度は、２％ということになります。
濃度と美白作用で比較すると、ピュアハイドロキノンの方が優れており、シミなどの改善効果が期待できます。

ハイドロキノン種類別のメリット・デメリット

それぞれのメリットとデメリットをまとめます。