京都 松榮堂の香り袋をいただきました

お客様から素敵なプレゼントを戴きました。
お香を扱う京都の老舗 「松榮堂」 の香り袋です。
正式には、匂い袋というそうです。
白檀、丁字、桂皮、竜脳など、十数種類の香料を使用した香りで、
紫色の袋に入っています。
素敵な箱を開けると、白檀の深い木の香りと ほのかに甘く優しい香りが
実に絶妙なバランスで交じり合い、とても気分が落ち着きます。

↑白檀(びゃくだん)
別名サンダルウッドとも呼ばれ、アロマセラピーでもお馴染みの精油ですね。
インド・インドネシア・マレーシアなどで栽培されています。
鎮静効果が高く、瞑想したり集中する時に使うと良いとされており、
日本でも古くから貴族や公家の間で親しまれてきました。
身体にすっととけ込む浸透性も特徴で、厄払いや運気改善に用いられたり、
リラックスさせる効果が期待されています。

↑丁字(ちょうじ)
フトモモ科の常緑高木でアフリカ・東南アジアで栽培されています。
葉は油点が多く芳香がある。花は筒状の白色四弁で香りが強いそうです。
蕾(つぼみ)を干したものを丁子・丁香あるいはクローブといい、
香料として珍重されています。

↑桂皮
クスノキ科カシアの樹・枝の皮をはいで干したもの。
古来生薬として、健胃・発汗・解熱・鎮痛などに用いられてきました。
中国南部・ベトナム・スリランカ・インドネシアなどで産出し、
シナモンの名で世界中に親しまれています。

↑竜脳
スマトラ島でリュウノウジュ(フタバガキ科)の心材の空隙に
結晶の形で見つけられました。
清爽感のあるこの香料は古くから防虫剤、防腐剤の原料として使われてきました。
書道の墨などにもこの竜脳が香っています。
この香りの名前は「誰が袖」という名前で、
古今和歌集からつけられたそうです。

「誰が袖(たがそで)の栞」
色よりも香こそあはれと思ほゆれ
誰が袖ふれし宿の梅ぞも

かの昔、女性は梅の花を摘んで衣のたもとに忍ばせ
薫りをしみこませたとか。
和歌の訳は、
「花の色より香りの方が心に沁みいる
この梅の香りは、誰が袖をふれた移り香なのだろうか」
西洋のアロマセラピーも好きですが、和の香りもとてもいいものですね。
心が穏やかになれます。
しばらくこの素敵な香りを楽しませて頂きたいと思います!